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お産は自然な「いとなみ」ですが自分の思うままにして進むものではありません。
しかし多くの妊婦さんが自然なお産をされていることからあなたもきっと可能です。日頃からの正しい体づくり・生活習慣(食習慣)そしてお産をイメージした気持ちと心構えが大切です。乗り越えた達成感と爽快感はきっと子育てへの自信と活力になると思います。
目標は元気な赤ちゃんと元気な私です、さあ一緒にがんばりましょう。
初産の場合は平均8時間から16時間ほどかかります。個人差が大きく3~24時間の幅があります。経産婦の場合は平均4時間から8時間です。早い人は1時間ほどですが、停滞する場合もあります。
以下は初産の場合です。
多くは妊婦健診で子宮口が1.5㎝以上開いている場合に陣痛が始まります。(そうでない場合もあります)始まりは30~40秒間子宮収縮でお腹が硬く痛くなりその後は緩み十数分して再び子宮収縮がきます。しかし、1~2時間で止むことも少なくありません。心配ならお電話ください。翌日の夜に再び同様の子宮収縮が起こりまた止み、数日同じことを繰り返す場合もあります。1~2時間経ち1回の子宮収縮が強くなり間隔が10分より短くなるようなら陣痛発来と考えます。電話連絡してから自家用車かタクシーで病院へ向かい入院します。
入院時の子宮口は3㎝ほど開大しています。(ここで再び止むこともあります)陣痛はどんどん強くなります。腰痛も現れます。強くなってきた頃から助産師がずっと一緒に付き添います。色々と説明してくれるので痛みは強くなってくるけれども安心です。
最初はお腹の方が痛かったけれども腰痛が強くなります。腰痛の場所も初めは上の方だったのが、肛門付近が痛くなります。大きなウンチを出したいような「いきみ」が自然と現れます。助産師さんからいきんでもいい時とそうでない時の指示があります。赤ちゃんが生まれてきます。20秒ほどで泣き始め2~3分経つと激しく泣きます。
胸の上に来たら泣き止み静かですお母さんは赤ちゃんの顔を見ながら過ごします。赤ちゃんが生まれて数分ほど経つと再びいきみたい感じになります。胎盤が出てきます。すっきりした気分になります。軽度の会陰腟裂傷があることが多いので医師が縫合します。5~10分ほどで終わります。
助産師が赤ちゃんやママの状態を観察します。2時間経過して異常がなければ病室に戻ります。そこでも数時間家族と過ごします。ママは疲れて眠くなります。疲れが強いようなら赤ちゃんをナースステーションで預かります。
お産の進行は個人差がとても大きいです。以下は助産師が行ったりアドバイスします。
妊娠35週からは体を動かすことです
方法を尽くしても分娩が進行しない場合、胎児の心音が良くない場合、また骨盤位や子宮筋腫手術後で帝王切開が必要と言われている場合などに実施されます。自然な経過では約3%に帝王切開が必要になります。また一度帝王切開を行うと切開部分が弱いために次回からは帝王切開分娩となります。脊椎麻酔は下半身が麻痺していますが意識はなくならず、いつもと同じように会話もでき、胎児への影響もありません。
腹部の切開は、後に傷の目立たない横切開で行われることがほとんどです。やはり一定の医学的条件を満たした場合に実施しています、ご安心ください。所要時間は約40分間で、入院期間は7日間です。
分娩の最後の段階は最も狭い産道を最も強い陣痛で児頭が抜けようとします。
しかし上手くいかない場合は児頭に柔らかい吸引カップを装着して陰圧で牽引することで娩出させることがあります。
医学的に一定の条件を満たして行いますからご安心ください。
新しい命が生まれる出産に立ち会うことは、感動の瞬間です。分娩というゴールの喜びを家族と分かち合うことで、その絆はいっそう深まってゆくでしょう。初めての出産では12時間以上を要する場合もめずらしくはありません。ご家族が一緒にいることで水分や栄養補給、体位変換や移動など細かい配慮がなされ、妊婦様にとっては非常に心強いことでしょう。二人目や三人目の出産では、子ども達の応援もお母さんの出産の活力になることもあります。ケースバイケースですが、子ども達が希望するのであれば大丈夫かと思います。妊娠37週頃の助産師外来でご相談ください。
しかし、時には助産師と二人で乗り切る方が良いケースもあります。
分娩というある種ストイックな状態は、特に初めての出産では、夫や実母であっても自分とは違う他人という点で、自分自身と向き合う障害になることもあるからです。
分からない場合は助産師にお尋ねください。
お産は一つとして同じ経過はなく、お産にかける妊婦様の思いも人それぞれです。助産師がお産をコントロールすることはできません。しかしお産の経過が順調かどうか、妊婦様とともにお産を導いてゆくことは可能です。お産の時に不安になる妊婦さんの思いを受け止めながら、励ましリラックスしてもらう裏方です。妊娠・出産・産後そして母乳育児も含めて、助産師にご相談下さい。
生まれたばかりの赤ちゃんを、お母さんの胸で抱っこして肌と肌で触れ合うことです。
生まれてすぐに激しく泣いた赤ちゃんも、お母さんの温もり、におい、声、心臓の音を聞くと安心して呼吸や心拍が落ち着き、しばらくするとおっぱいを探し始めます。お母さんも母乳育児に必要なホルモンが分泌されやすくなります。また免疫学的にもお母さんの肌の常在菌が赤ちゃんに移行することにより、赤ちゃんを細菌から守ることが出来ると考えられています。
生まれたての赤ちゃんは、ごくまれに呼吸が不安定になることがあるため、赤ちゃんに酸素モニターを装着し、注意深く見守ります。お産の疲れが大きい、出血が多い、赤ちゃんの状態がすぐれない場合などは、ケアを中止いただくことがあります。